川北 良造
重要無形文化財「木工芸」保持者
川北 良造
重要無形文化財「木工芸」保持者
幅7.8㎝×奥6.2㎝×高4.4㎝
川北 良造
重要無形文化財「木工芸」保持者
京都府京都市北区紫野、臨済宗大徳寺派の大本山・大徳寺の塔頭、聚光院。千利休が開祖・笑嶺宗訢(しょうれいそうきん)のもとに参禅したことから千利休の墓をはじめ、三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)歴代の墓所があります。寺には利休が作庭したと伝わる「百積の庭」(名勝)に利休お手植えの沙羅双樹3世が現在もにぎわいを見せている。寛海和尚(前住職)が昭和23年頃、利休お手植えの沙羅双樹が天寿を全うし大切に保管され、この木を茶道具に活かしたいとのお声に各種道具の制作をする運びとなった。主幹部、枝はほぼ空洞であったが其山が大きな景色と感じ余すことなく木取する。主幹は水指に最適を思い枝材は花入れ、蓋置、棗、薄器、茶杓、香合に完成でき得た事に多大なる感謝の気持ちであります。
幅13.5㎝×奥13.3㎝×高8.4㎝
鈴木 藏
重要無形文化財「志野」保持者
幅13.5㎝×奥13.3㎝×高8.4㎝
鈴木 藏
重要無形文化財「志野」保持者
日本には、独特な類を見ない陶芸がある。桃山・江戸初期に多治見に隣接した可児、土岐などで志野、織部が焼かれている。創作であってイノベーションでもあるデフォルメされた茶陶から食器から多くのものが実際に使って楽しんだものであるが、なにか核になるものは何なのかを考えた時に、文化の核心になるものは何だろうと想った時に、芭蕉と世阿弥にあるのではないかと。「奥の細道」、「笈の小文」があり、「風姿花伝」、「花鏡」など素晴らしいことが書かれている。芭蕉は、自分自身も入るのであろうが、500年余りの間に西行、宗祇、雪舟、利休の5人を上げ「その貫通するものは一つなり、しかも風雅におけるもの造化にしたがひて四時を友とす」と言っている。司馬遼太郎とドナルド・キーンとの対談の中で日本人の文化人を上げると誰かとなったら、キーン先生は空海、一休、芭蕉を上げている。 それと世阿弥は夢幻能とか、禅宗を学んでいることを上げて、自由ということ、一切の拘りを持たないことについて、金剛般若経にある『「応無所住而生基心」まさに住する所無くして、その心を生ずべし』、何ものにも執着せずどこにもとどまらないそのような自由な境地に立ったこころを起こせとある。最近に出版された藤田正勝先生の「日本の文化を読む」(岩波書店)の中にも書かれていて感慨無量であった。 「伝統」を考えた時に、歴史の中から当時のことを教えられ、そこから如何に自分自身の世界をつくり上げ、次の世代に如何に渡せるかである。 自分の作った作品について書いて下さいとありましたが、私自身の念いは大筋としてはここにあります。
15㎝×16㎝
鈴田 滋人
重要無形文化財「木版摺更紗」保持者
15㎝×16㎝
鈴田 滋人
重要無形文化財「木版摺更紗」保持者
幅26㎝×奥17㎝×高28㎝
藤沼 昇
重要無形文化財「竹工芸」保持者
幅26㎝×奥17㎝×高28㎝
藤沼 昇
重要無形文化財「竹工芸」保持者
この作品に使用している根曲竹は、標高1000m程の斜面に生えています。 日本にある笹竹の中でも、とても力強いので、その素材の持つ存在感をありのままに表現し、自然感を大切に制作いたしました。
径6.8㎝×高7.0㎝
室瀬 和美
重要無形文化財「蒔絵」保持者
径6.8㎝×高7.0㎝
室瀬 和美
重要無形文化財「蒔絵」保持者
自然の植物や動物の観察を通して独自のデザインを作り、古典研究を通してその精神を創作に活かし、さらに自然の眼にみえない姿を形にしていくことを生涯の課題としている。レッドオークの葉を地模様に、蓋表の中央部分にリスを配する。レッドオークの葉は粗い鑢粉と丸粉を同時に蒔き、リスの周辺には平目粉を蒔き暈かす。葉は純金と純度95%の青金色をそれぞれ蒔き分け、色調にも変化をつけている。リスは1mm厚に削った夜光貝の中から光・色調の最も良い部分を選び、糸のこで形に切り抜き、彫込螺鈿で表す。さらに付描等でリスの表情をつくっている。夜光厚貝螺鈿と鑢粉を交えた蒔絵表現は、近年追求している技法表現の中での代表的なものである。
菱は家紋に象徴される縁起のよい柄として多くの場面で目にするが、その始まりは水草の菱と言われている。初夏に近くの池で群生する菱の葉に魅せられスケッチを行い、木版摺更紗で表現することを意識する。
木版摺更紗は、江戸時代佐賀鍋島藩の保護のもと一子相伝で受け継がれた鍋島更紗が大正の初めに途絶えるも、残された秘伝書や見本帖などの資料に父・照次が出会いそれを調査研究し復元することにより得られた技法で、木版と型紙の併用を特徴とする。
小袱紗という様式の中で水面の透明感を薄物の紬地に求め、デザイン化した菱の葉を配しその情景を思い描く。